器械根について

器械根説明1器械根説明2

いすみ市の沖合に広がる広大な磯根(根とは漁師の言葉で岩礁地帯のこと)です。いすみ市の面積は157キロ平方メートル、それよりもやや狭い面積があります。つまり海の中にもう一つのいすみ市があると思ってください。
太東埼(たいとうざき)の沖合約20キロまで水深13m~40mくらいの山あり谷ありの地形です。海底山脈があるのです。

その海底には主にカジメ、アラメと言う海藻が生い茂り海中林を作っています。人の背丈ほどの海藻は葉っぱの部分はサザエ・アワビ・ウマズラなどの餌になります、空間はイワシやアジなどの小魚、またヒラマサなど魚たちの棲家になります。根っこの部分にはゴカイ類やカニ、小エビ、巻貝。ヒトデ、ウニ類などが生息していて小宇宙を形成しています。

それらの小動物がイセエビや鯛やヒラメやサメ・エイなどの餌になります。そして生活に大事な「糞」の処理もしています。つまり色々な生物が絡み合って生活しているのです。人間もその生物の中の一部ですね。

器械根のいわれはアワビ漁から来ています。いすみ市大原の造り酒屋「木戸泉」(きどいずみですよ)の社長。現在の社長の3代前の荘司藤吉と言う人が大原の市で大きなアワビが売られているのを見て「ここの沖にはアワビがいるのでは?」と考えたそうです。明治18年8月イギリスから潜水機を輸入して潜ってみたところ、海底には2~3キロもある大きなマダカアワビ・クロアワビ・アカアワビがいました。

それが広まり、日本各地から潜水機でアワビを獲りに来ました。そして「機械で潜ってアワビを獲る場所」と言うことから「器械根」と呼ばれるようになりました。(文献では文字は機械根・器械根のどちらでも良いとなっていますが一般的にに「器械根」を使っています。)

明治35年、千葉県官報に「器械根」と言う名称が載ってからずっと器械根と呼んでいます。生物数と種類の多さでは世界で1・2位の場所ではないかと言われています。更に夷隅川(いすみがわ)河口では冬季には寒流系のサケも獲れ、三陸沖からマダコも産卵のために来ます。マハタや・アカウミガメやサンゴなどの暖流系の生物もいます。

このすばらしい自然の恵みのなかで働ける私たちは幸せです。この豊かな自然の恵みを後世に伝えて行かなければなりません。漁場では無く、自然の蓄養場と考えて行ければ良いと考えています。



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